北ぬ方御嶽とは
神人(かみんちゅ):渡久地 十美子(とぐち とみこ)
沖縄県今帰仁村字崎山生まれ。
お告げに従い、神に仕える身となる。
沖縄を中心に国内、海外を問わずマブイぐみやヌジファ(神や霊を昇天させること)を行ってきた 。
2015年に今までヌジファしてきた神々を再び大地へ降ろし御嶽を開く。
北ぬ方御嶽(にーぬふぁうたき)名前の由来
私はこれまで神人(かみんちゅ)として、ウシクミ(押し込め)られて苦しんでいた神々をヌジファ(すくい上げ)してきました。大小有名無名を問わず、その数は数百柱いや数千柱に及びます。
彼らは、元々鎮座していた場所がいちばん落ち着きます。しかし、それができないことが多々ありました。一帯が埋め立てられたり、御神座だった山が採掘で削られたり、著しく汚染されていたり……。
そこで私は、神々にお伺いを立てた上で、天に昇っていただきました。ところが、年月が経つにつれ、ウシクミから逃れた神々から別の信号が送られてくるようになりました。「地上・地球と再びつながりたい」と。
昇天させた神々は、宙をさまよっている状態だったんです。押し込められていた時よりは良かったにしても、地球が誕生した頃から大地と結びついていた神々です。彼らに再び鎮座していただき彼らに心地よい居場所を造る。これが残された私の人生最後のライフワークと心に決めました。
場所探しは難航しました。南部は家から近いこともあり、当初は南部に造るつもりでしたが体調を崩し、再訪した時には開発されていました。次に考えたのが今帰仁ですが、行くたびに豪雨に見舞われ、意地悪をされているのかと自棄(やけ)になっていました。
その今帰仁からの帰り道、本部町山里に差し掛かった時、強い信号が送られてきたのです。休憩がてら食事を取ることにしました。伊江島、水納島、瀬底島が一望できる高台にあるピザがおいしい古民家風カフェ。
窓際の席から仰ぎ見ると、これまで屋外のテラス席からは気づかなかった岩山がそびえているではありませんか。本部富士のある辺り。儀間森です。2億4千万年前に誕生した円錐カルスト。石灰岩の割れ目に雨水が浸透して岩を侵食し、凹凸を成した岩山です。
まさに「山ぬ山々 嶽ぬ嶽々」。山上の岩々が神々しく見えました。神は岩を好みます。神々しい山容は昔から信仰の対象として崇められていたそうです。「ここだよ。この山だよ」と神様が教えてくれたのかもしれません。
国定公園に指定されていて、再開発される心配もありません。多くの人の助けを借りて、祠を建てたり参拝所を造ったりして、神々を迎え入れる用意を整えました。そして、昇天した神々一柱一柱に降臨のお伺いを立てました。中には本土の神もいるので、意向も確かめずに一括で進めるような荒っぽいことはできないからです。
結果として、全ての神々が北ぬ方御嶽に降り立つことを望みました。昇天しただけでは不安定で落ち着かなかったのでしょう。儀間森の岩々はそんな神々にとって、格好の神座郡だったのです。
訪れた皆さまには、そのようにして呼び寄せた神々とゆったりした時間を過ごしていただきたいです。木々の小枝を飛びかう小鳥に姿を変え、木々の梢をそよがせる風に乗って、神々は皆さんの前に姿を現すかもしれません。どうぞ、神々とのゆったりした時間をここ北ぬ方御嶽で過ごしてください。
それはそうと、名前の由来を説明していませんでしたね。斎場御嶽(せーふぁーうたき)は皆さんよくご存じ、南城市にある聖地として名高い観光地です。北ぬ方御嶽と書いて「にーぬふぁうたき」と読みます。
古代中国では方角と時刻に十二支を充てました。十二支に動物を割り振ったのは、庶民にも分かりやすくするためです。子(にー)は北を表し、真北に位置する星が北極星です。有名な沖縄の童謡「てぃんさぐぬ花」に「にーぬふぁぶし」と出てきます。
「♪夜走らす船や 北ぬ方星目当てぃ わん産ちぇーる親や わんどぅ目当てぃ」(夜航海する船は北極星が針路。私の産みの親は私が頼り)
これが命名の思いです。
参拝時のお願い
お参りの日時
お参りはいつ来ていただいても結構です。この日でないと駄目とか、この日だと特別御利益があるということはありません。わざわざユタを連れてくる必要もありません。
気が向いた時に気軽に来て、手を合わせて住所・氏名を報告してください。そしてお願いしたいことを話してください。
わからないときは無理にグイス(拝み言葉)を唱える必要はありません。
北ぬ方御嶽の神々
神々はそれぞれ得意分野があります。ある神様は学問成就を、別の神様は子宝を授かるエネルギーを分けてくれます。他にも芸能、商売などいろいろありますが、神々の力を借りるのはとても自然なことです。
とはいえ、「百万円拾えますように」とお願いしたからといって、それを叶えてくれるわけではありません。大切なのは、「お金持ちになれるように精一杯働くので、働けるだけの力とチャンスを下さい」とお願いすることです。
竜神宮は栄繁盛・子宝と縁結びに特に強い神です。
一番にお参りを
北部に観光に来たのでついでに立ち寄ろうというのではなく、最初の目的地を北ぬ方御嶽にしてください。お参りしてから他の場所に行ってほしいのです。
「ついで」扱いは、神も霊も機嫌を悪くします。
参拝の順序
北ぬ方御嶽の入り口には門が設けられています。参拝するときは必ずこの門から入り、順路に従って拝所に向かってください。逆回りはいけません。
拝み事においては、左回りは解き、右回りは結びです。神様の力を借りる時は左から右に、お祓いをしたい時は右から左です。
拝所の前に来たら二拍一礼し、心の中で住所と名前を告げて挨拶してから、願い事を念じてください。
お供え物と線香
グイス(拝み言葉)を唱えたり、祝詞や経を上げたりする必要はありません。特別な仕草も必要ありません。線香も不要です。線香は霊のためのもので、神様は線香を上げても喜びません。
供え物は喜びます。ただし、神様は火の入った料理は好みません。果実や果菜(ナス、トマトなど)が最適です。たくさん供える必要はありません。バナナ一本、リンゴ一個で十分です。お神酒もよいでしょう。
持参したお供えは必ず持ち帰ってください。神へ供えたものを下げることは「撤餞(てっせん)」といい、神と人が同じものを食べることでより絆が強まります。沖縄では「うさんでー」と言っています。
お供えは持って来られないので賽銭箱があった方がよいという声を受けて、賽銭箱を設置しました。頂いた浄財は北ぬ方御嶽の維持管理に役立てています。
参拝場所
お願い事は必ず麓の拝所からしてください。神様は静かな環境を好みます。
山には登らないでください。山上は神々の領域なので絶対に入らないでください。
現実的な問題として、自然の岩山で木々が生い茂っているので、ハブの棲み処にもなっています。非常に危険です。
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